<追記>
アクセス解析を見る限り人気な記事のようですが、個人的にはローの友人であり、H24年上位合格者である凡人くんのブログの記事を参考にされるとよいと思います。
閉じられたようですね
―――
うちのローでは伝統的に択一対策をがっつりする人は少ないそうだ。
過去の実績からも、択一でイマイチの順位でも論文でぶち抜く人は多い。
そうは言っても、皆過去問は一通りこなし、肢別本も回しているのでどこからが「がっつり」なのかはちょっと不明だが。
合格者や優秀な友人からの情報収集の結果、択一対策は以下の通りで突き進むこととした。
※追記
以下の対策をした後に過去問をひたすら解けば8割は超えるだろう
憲法
■
百選
<H25.1.26追記>
現在は判例プラクティス憲法を使用。百選より新しく、数が多い。「ユニット」毎に執筆者が割り振られているので、判例相互の関係性がとても分かりやすい。
憲法は何といっても判例だろう。辰巳の
短答過去問詳解〉によれば、憲法における判例の出題割合は33.3%と7法の中でも圧倒的である。公法系は判例をかなり細かいところまで聞いてくるので、百選掲載の判例であっても判旨に載っていない部分からも出題される。そのような場合には
戸松・初宿憲法判例が威力を発揮するが、少々オーバーワーク感が否めない。そのため、百選の範囲外は割りきって過去問から学ぶことも一つの戦略といえる。
なお、言うまでもなく公法系は論文においても判例の比重が高いため、択一と論文の勉強を一気にできる効率的な科目ともいえる。
■
重要判例解説
憲法の百選は少々古いので、こちらでフォローアップは必須。
民法
■
判例六法
民法は条文比率が37.3%と比較的高く、判例も28.3%と高い。そのため択一六法素読でもかなりの点数を稼げる。論文でも頻繁に参照するはずなので、共に条文比率の高い会社法に比べれば楽に読めるはず。
■
判例プラクティス民法
さすがに判例六法だけでは単純暗記になって辛いので、1頁に判旨と解説がついた判例プラクティスでフォロー。総則、物権だけで400件弱もあり、事案を丁寧に読み込めば論文対策にもなる。また、「争点」として判例の結論を疑問文にしたトピックがあるので、ここに答えを書き込むだけで単純な肢別が完成する。
親族・相続はこれに手を広げずとも、判例六法で十分戦える。
<H25.1.26追記>リークエ親族・相続を論文対策兼ねて使用中
<H25.11.26追記>判例六法を取りやめ、逐条テキスト(旧:短答六法)に情報を一元化して使用中。類書の完全整理択一六法よりもアッサリしているので、セミナーのこちらの方が好み。
これのおかげで論文が不得意に関わらず、択一民法は5問ミスで済んだ。
刑法
■
最新重要判例250 刑法
判例は26.5%と中程度。百選はこれまた古く、近年重要な判例が出ているので択一用には百選よりも本書がベター。もっとも、刑法の判例集は豊作なので、論文での使い方と併せて自分に合ったものをチョイスすればよいだろう。
■薄めの基本書
刑法といえば学説の対立…というのは実は一昔前で、学説問題は15.7%。憲法の19.4%よりも低く、飛び抜けて多いわけではない。もっとも判例集(の解説)だけでは確実に対処できないので、薄めの基本書で各学説をおさらいするのがよい。もちろん各論のマイナーな罪も。
以下は一応載せておく程度で
行政法
■
行政判例ノート
行政法も判例の比率が25.3%と比較的高い。
百選でもいいのだが、憲法同様古いこと、新法で解決された部分が重複しまくっていること、1・2合わせて250個近い判例を解説ともども読むのは非常に骨が折れるので、判例ノートがベストだろう。
■
判例六法
条文のフォロー。行政事件訴訟法や国家賠償法はもちろんのこと、行政手続法、行政不服審査法も論文のたびにきっちり引いてチェック。組織法や情報公開法は余力があれば。
会社法
■
リーガルクエスト会社法
商法の条文比率は7法で一番多い49.2%である。そのため、判例六法を読むのもいいのだが、いかんせん膨大な条文であり、挫折すること必至なので、細かい条文もフォローしているリークエを読めば、条文がストーリー形式で入ってくる。もちろん論文にも有用なのは言を待たない。
■S式択一条文問題集
条文が重要というのであれば、これで仕上げ。しかし苦痛。
<H25.1.26追記>判例六法使用中
商法総則・手形・小切手
■
判例六法
昨年は商法19問中4問の出題。捨てるには勿体無いので、判例六法で潰すべきだろう。意外に量もそこまで多くはない。
<H25.1.26追記>合格者の勧めによりコンパクト商法総則・商行為法/手形・小切手法 使用中
民事訴訟法
■
民事訴訟第一審手続の解説
民訴も条文比率が40.1%と高いのだが、論文とリンクしない手続分野は判例六法を読むのすら苦痛である。そこで、手続を訴えの提起前から解説している本書を読めば、概ね条文をカバーできる。
■
判例百選
民訴の判例比率は15.5%と、商法・刑訴に次いで低い。しかし、激ムズの論文対策として百選を潰すのは必須なので、同時に択一対策にもなろう。
刑事訴訟法
■
判例六法
条文比率が商法に次ぐ47.5%と極めて高い。民訴と同じく
刑事第一審公判手続の概要があるが、そんなこと言ってられないくらい条文比率が高いので素読すべし。
■
刑事訴訟法判例ノート
論文と打って変わって、刑訴の判例比率は14.7%とあまり高くない。そのため最近改訂された
判例百選でも足りるとは思うが、論文と有機的に勉強するには本書の方がベター。上記の行政判例ノートの類書だが、解説が比較にならないほど充実しており、かつ論文にそのまま応用できるためオススメ。
以上に加えて肢別や過去問、オンラインTKCなどをやれば、ある程度の高得点は狙えるだろう。
<H25.1.26追記>過去問をひたすら回す方針に転換
論文との兼ね合いもあるので、ご参考までに。